2022年度所信

令和4年1月1日

強固な絆~絆を深め、より良い人生を~

公益社団法人松戸青年会議所
理事長 加森 公人

~はじめに~

 「一期一会」という言葉を耳にしたことがある方は多いかと思います。初めて会う人だけに限らず、毎日会う人、時々会う人などすべての方に対して、今日が最後だと思い、瞬間瞬間を楽しみ、大切にする。人との出会いに感謝して心に刻んでいく日本の心のような思いをこの一言に込めていることを考えると非常にいい言葉ではないでしょうか。一生を80年と想定した場合、1人の人が接点を持つ人が約30,000人、同じ学校や職場、団体に所属する人が約3,000人と言われています。世界の人口が約78億人と考えると一生で何らかの接点をもつ人の確率は約0.0000038%であり、人の出会いがどれだけ貴重なものであるかということを考えさせられます。そんな確率の中で出会い、共に一緒に活動できる青年会議所メンバーの絆を私はもっと深くし、大切にしていきたい、互いを高め合い、共に成長していきたいと心から思います。

日本青年会議所が創立して70年以上の時が流れ、「修練」「奉仕」「友情」の三信条のもと、より良い社会の実現を目指し、全国各地で地域の方々と共に活動し続けており、良い団体だからこそ長期に渡り活動することができていることは言うまでもなく、青年会議所は今後も我が国において必要不可欠な団体であります。我々松戸青年会議所は日本で381番目のLOMとして誕生し、今年で創立55周年の節目の年を迎えます。現在までに多くの先輩方が数え切れぬほどの困難を乗り越え、多くの地域貢献をし、今の伝統ある松戸青年会議所が存在しています。日本青年会議所のLOM数、会員数の現状を見ますと、2021年度当初で全国691LOM、会員数約27,000人であります。一見多く見える数字ではあるものの、毎年全国的に見ても減少の一途を辿っており、各地会員会議所でも会員拡大は非常に重要な課題となっています。松戸青年会議所においても、かつては200名以上の会員数がいた時期もありましたが、2022年1月時点で33名となっており、会員数の減少が大きな問題となっております。会員数がただ多ければ良いかと言うと一概には言ません。しかし、会員数の多い方ができる事業の大きさ、松戸青年会議所としての強いインパクトを残せることが多いのではないかと考えます。多様性溢れる仲間と共鳴し、志同じうする者、相集い、力を合わせ地域により良い貢献をすることはもちろんのこと、縁があり同じ団体で活動できる同志を一人でも多く増やし、松戸の地を今よりももっと明るい豊かなまちにしていくことが松戸青年会議所の使命であり、その使命に全力で取り組む過程に大きな成長や絆が生まれます。出会いに感謝し、これから出会う新たな仲間と共に本気で青年会議所の運動に取り組んでいきましょう。

■「松戸青年会議所らしい」55周年

明るい豊かな社会の実現に向けて、多くの諸先輩方がこの松戸の地域で活躍され、このまちの発展のために数多くの功績や成果を残され、現役である我々の道しるべとなる軌跡を残して下さいました。諸先輩方が残して下さった数々の軌跡に我々は決して甘んじることなく、より一層昇華させていかなければなりません。
本年創立55周年を迎えるにあたり、このまちを1ミリでも良くするために果敢に挑戦し続けてきた松戸青年会議所としての運動の歴史と伝統の重みを今一度しっかりと見つめ直し、その歴史と伝統に誇りを持ってこの先の時代も受け継いでいくために、守るべきものはしっかりと守り、時代に合わせて変えるべきものは勇気を持って変えていくことで、脈々と受け継がれてきた「松戸青年会議所らしさ」を継承することは勿論ですが、更に輝かせていくことが我々の責務です。私はこの「松戸青年会議所らしさ」と考えた時に、真っ先に思い付くことは「厳粛さ」や「格式」です。例えば、私自身これまで日本青年会議所・関東地区協議会・千葉ブロック協議会と出向させていただき、様々な事業に参加して参りましたが、松戸青年会議所と言えば他LOMからの認知度が高く一目置かれることが非常に多いと感じます。これは、今まで松戸青年会議所らしい格式ある伝統を守り抜くべく多くの先輩方がご苦労を重ねて下さった賜物であり、この格式こそが軌跡そのものであると私は思います。
だからこそ、我々の活動を54年の長きにわたり温かく見守り、ご協力下さり続けている関係諸団体、諸先輩方の皆様や我々の同志である各地会員会議所の皆様に感謝の気持ちを込めて、松戸青年会議所の歴史と伝統に恥じぬよう「松戸青年会議所らしい」格式ある厳粛な記念式典を執り行います。
また、このまちで創立当初から変わらず日々活動させていただけている喜びと感謝の気持ちを多くの人々に示すと共に、ご参加された沢山の人々に感動を与えることができるような「松戸青年会議所らしい」インパクトある記念事業を執り行います。
そして、松戸青年会議所らしい格式ある厳粛な記念式典と人々に感動を与える記念事業をメンバー一丸となって創り上げることで「自分たちで成し遂げた」という自信に繋げて、メンバー全員が55周年という節目の年に携わった当事者として伝え継いで参ります。

■地域の未来を考える

民主主義国家においての選挙は、地域においての自身のリーダーを決定する機会であります。選挙権は2016年に18歳まで引き下げられました。2022年度は松戸市長選挙があります。松戸市の有権者数は40万人以上いるのに対し、前回の市長選での投票は約118,000人となっており、30%を下回っております。特に20代の投票率が20%以下となっており、千葉県全体における20代の投票率と比べても低い水準となっております。そんな若い世代にも自身も政治に参画しているという意識を持ってもらい、自身の住む地域の未来を考えることが必要です。若年層の世代へ、政治への関心を高めるためにも各候補者がどのような考えをもっているのか、どのような取り組みをしていくのかを比較し、自身の作りたい未来に近い候補者を選ぶ機会を提供することで、政治への関心を高めます。

■普段メンバーに体験できないような環境を提供する

メンバー間の強固な絆は、困難を乗り越えた時に得られ、深まるものであると考えます。また、困難を乗り越えることは、人としての成長にもつながります。青年経済人であるメンバーは、社会に出て、子供の頃のように無邪気に遊ぶことができなくなっている方も多いのではないでしょうか。遊びにも本気で取り組むと、様々な困難を得ることができます。例えば、文明の利器を使わない環境を体験し、メンバーで協力し合って乗り越えていくことでも強い絆が生まれるでしょう。メンバーが本気で遊ぶことによって得られる絆が、これからの松戸青年会議所をより強固な組織にし、青年会議所の魅力を感じることができると確信します。

■一人ひとりが当事者意識を持ち、拡大に本気で取り組む

 明るい豊かな社会の実現に向けて行動している以上、我々は地域に影響力をもった組織でなければなりません。組織は大きくなればなるほど実現出来ること、与える影響力は大きくなります。メンバー各々が当事者意識を持つことにより、どのように取り組むかで結果は変わってきます。曖昧な目標からは、曖昧な結果しか生まれません。私自身がメンバーに拡大目標人数をコミットし、行動で示すことによってメンバーを牽引し、一人でも多くのメンバーが松戸青年会議所で一緒に活動できるように最善を尽くします。特に女性会員拡大に尽力し、まだ2名である女性メンバーを一人でも多く松戸青年会議所に入会してもらえる環境を整えます。会員数増大のキーワードは女性の会員拡大だと考えます。なぜならば、女性会員が増加することで、女性ならではのきめ細やかな視点や斬新なアイディアにより、組織に新しい風を吹き寄せ、より一層会員拡大に勢いが増すと考えられるからです。また、拡大で重要なことは「数を増やすことも大切ですが、数を減らさないこと」であります。その為にメンバーが続けやすい環境や配慮を意識し、会員減少を防ぎます。

■組織を円滑に運営する

良い組織を運営する上で、組織の下支えは非常に重要です。「当たり前の事を当たり前に行う」、つまり期限の厳守や決めたことを予定通りに遂行できる組織運営を行います。その上で、必ずしも必要ではない部分や作業効率の良い方法に変えられるものは変えることにより、削減できた時間を青年会議所活動により使うことができる組織体制を構築します。

■SDGsをより深く理解し、活用する

2019年ごろから多く耳にするSDGsですが、企業への導入も本格化されており注目されております。以前はビジネスにおいて三方よし「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」が良いとされておりましたが、今は六方よし「売り手よし」「買い手よし」「作り手よし」「世間よし」「地球よし」「未来よし」とされております。その考え方をメンバーの仕事に活かせるように学びの機会を提供し、これまで学んできたことを活かし活用する事業を行います。また、自社でできないことを他社との協力をし、大きな成果を上げることも推奨されており、組織に置き換えて考え、青年会議所単体ではなく、他の組織とも連携し、今後良い関係を築ける体制を整えて参ります。

■組織において重要な財務管理と法令遵守

青年会議所はメンバーの会費を使って様々な事業を行います。どこにいくら使われているのかということをメンバーが常に把握でき、しっかりと管理することでメンバーに安心して取り組んでもらえるよう財務管理を徹底します。また、社会に信用される組織としてコンプライアンスの遵守を行います。

■LOMを超えての絆を作り上げる

松戸青年会議所は毎年多くの出向者を輩出しております。新たな出会いによる感動や仲間とつながり合う喜びを感じていただけるように多くのメンバーに出向を経験していただきたいと考えます。この出向により、より広い地域での絆が生まれます。2022年度は、公益社団法人日本青年会議所 関東地区 千葉ブロック協議会第55代会長として松戸青年会議所から7年振りに大川浩嗣君を輩出します。会長輩出LOMとして、千葉ブロック協議会の事業運動は元より、日本青年会議所や関東地区協議会の運動にも、松戸青年会議所メンバー一丸となってLOMの総力を挙げて協力して参ります。この経験が今後の人生において必ず宝になることと確信します

■むすびに

 同じ組織で共に活動する仲間の絆を深め、出向で得られる新たな出会いを通し、大きな力となって地域に貢献することこそが青年会議所に所属し、活動することの醍醐味ではないでしょうか。燃えるような心を持ち、メンバー全員が同じ方向を向くことで、大きな力となります。新たな風を呼び込み、共に活動することによって絆が生まれ、組織が成長していきます。2022年は50年代運動指針に掲げた運動の折り返し地点となります。5年先の松戸青年会議所がどうあって欲しいか。今以上に松戸市民の方々に愛され、信頼される組織に飛躍することは勿論のこと、会員数に関しても千葉県内のみならず、首都圏においても有数のビックLOMとなっていることを願います。青年会議所は40歳で卒業です。卒業すると活動することはできません。もっとやっていれば良かったという後悔をすることの無いように、今この時、この瞬間を大切にして全力で行動して参りましょう。

明るい豊かな社会の実現のため
明るい未来をメンバー一人ひとりが実現できるため

私の持っている力を全て捧げ、先頭に立ち、どのような状況下でも勇気を持って取り組んで行くことを誓います。

賛助会員

  • 三井エステート株式会社
  • 葛西屋呉服店
  • 株式会社さかえ屋
  • 株式会社ルーラル東京

リンク

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